前回、マイナスな言葉を習慣的に発するネガティブな人たちへの対処法について書きました。
今回はあなた自身がもってしまうマイナスな考えへの対処法について書きたいと思います。
嫌なことがあると、自分には良いことはおきないんだと考えてしまう。
自分に自信がなくて何をしても成功しないと思い行動に移せない。
「私なんて…。」「どうせ…。」「でも…。」というような否定的で悲観的な言葉をつかってしまう。
そんなことを考えている自分がさらに嫌になる。
マイナスな考え方は周りにも悪影響を与えますが、自分自身にはより強い攻撃力が加わります。
というのは、周りからの理解が得られることが少ないからです。
マイナスな言葉や態度は周りの人たちをはねのけます。
助けようとしてくれていた友人も家族も気が付けばいなくなっていることがあるのです。
例えば、助けてくれた相手に素直にありがとうという代わりに、私がそんなこともできないと思ってるんでしょ、と逆に怒りをぶつけたり嫌味を言ってしまう。
(でも実際のところ、そう思っているのはあなた自身なのです。)
そんな対応に、あなたを想って助けた人は良い気持ちになるわけがなく、じゃあ勝手にどうぞ、というように思う方が多いのではないでしょうか。
こんなはずじゃないのに、と後悔するけれど、どうすればいいのかわからない。
孤独を感じてまた自分自身や周りの人たちをけなすマイナス思考のループに入る。
悪循環ですよね。
とっても辛い。
どうすればマイナス思考をやめれるのでしょうか。
次の4つのステップを押さえましょう。
1. 思考とは事実と意見の2種類である、と知る。
私たちは常に、頭の中で色々な考えを巡らしています。
(2020年の研究では一日に6000以上の考え事をしているとのことです!)
それらの考えによって私たちの感情が揺さぶられたりします。
でも実は私たちの気持ちを揺さぶるその思考は単なる意見に過ぎないことが多いのです。
思考は自然に無意識のうちにやってきます。
それらは過去の経験や自分自身についてどう思うか、と深く結びついています。
あまりにも自動化されているため、私たちは自分の考えが事実に基づいていると思ってしまいがちです。
しかし、それらのほとんどは事実ではなく、自分の意見であることに気付いてください。
「私は30歳だ。」「私は女性だ。」「私は日本に住んでいる。」などの思考は、そうであれば、それは事実です。
「私は正直じゃない。」「私は友達を作るのが下手だ。」「私は周りから嫌がられている。」などと考えるとき、それは意見になります。
意見とは、あなたの過去の経験やあなた自身を、あなたがどう解釈しているかによってつくられます。
それには根拠がありません。
つまり、絶対そうだ!とは誰にも言いきれないのです。
そして、あなたが悲しくなったり、腹が立ったり、辛くなったりするのは、あなたがその意見を事実並みに信じているからなのです。
特定の思考が意見であることを知れば、それが修正可能であることがわかります。
だからまず判断してください。
あなたを苦しめているそのマイナスな考えは事実ですか?
それともあなただけが信じている意見ですか?
事実か意見か判断が難しい時は、考え方のクセを見つけてください。
例えば「私は周りの人を喜ばせないといけない」というような「~すべきだ」というフレーズを使うなどのクセがあると、それは事実ではなくあなた個人の意見であることが多いです。
他にも様々なクセがあるので、「損する考え方」を参考にしてください。
2.マイナスな意見に自問自答する。
あなたの考えを観察した結果、それを意見だと判断したら、客観的になるためにいったんそれを頭の中から出すイメージをしてください。
そして、なぜあなたがそう思っているのか、自分に聞いてみてください。
友達にそう言われたから、何度も同じような嫌な事が起きたから、など理由が出てくると思います。
そこでまた疑問をもって自分自身に質問してください。
友達に言われたから絶対そうなのか?
もしそうだとしても、私はずっとこのまま変われないのか?
何度も嫌な事が起きたら、次も絶対に100%嫌な事が起きるのか?
その根拠は何だ?
そのように自問自答を繰り返していくうちに、そのマイナスな考えに対する固執した信頼が少し揺らいできませんか?
まだその考えが絶対だと信じるなら、もしあなたの愛する人や大切に想う人が同じ考えをもっていたとしたら、あなたは何と声をかけるのか考えてください。
例えば、あなたが「どうせ私には嫌な事しか起きない。」と考えているとしましょう。
もしあなたの友人が同じことをあなたに言ったとしたら、あなたは「そうだね。それがあなたの人生だから仕方ないね。」と言うのか、それとも「今は辛いかもしれない、でも努力しているあなたならきっと良い事があるよ。私は応援してるよ。」というような事を返しますか?
マイナスな考えで苦しんでいるのなら、それに疑問をぶつけて闘ってください。
3.マイナスな考えを言い換える。
自問自答し尽くしてマイナスな意見に賛同できなくなってきたらチャンスです。
その意見をバランスの良いものに変えましょう。
マイナスな意見は大抵極端です。
例えば、「私は頭が悪いからみんなは私のことが嫌いだ。」
その根拠は、「私が話している時に周りの人が時々嫌そうな顔をするから。」
「本当に嫌そうな顔をしているのか?誰か直接私にそう言ったのか?私の話を聞いてくれる人はいないのか?」
「そんなことはない、この前○○さんは私の意見に賛成してくれた。」
「誰にも私は頭が悪いと言われたことはない。」
「私には信頼できる友達がいる。」
と、自問自答。
そこで、マイナス意見を修正します。
「私は頭は良い方ではないけれど、誰かが理解して賛成してくれることも言える。話を聞いてくれる親友もいる。頭が良くなくても、それが嫌われる理由にはならない。」
というように、極端に言い切るのではなく、具体的な経験を取り入れ、自分自身の思うところも入れながら、バランスの良いものにしてみてください。
思いきりポジティブに言い換えても、それこそ信じられないので注意が必要です。
4.練習する。
マイナスな考えは根が深く、ネガティブな経験とともにどんどん強く育てられていきます。
なので、それらを変えることは簡単ではありません。
でも変えることはできます。
その為には、ひとつひとつの思考が事実か意見かの判断をし、自問自答し、バランスの良い考えに変える練習をひたすらすることが大切です。
あなたを苦しめる考えがあなたのつくりだしたものなら、日々の中から否定する材料を見つけ出して、それを基に変えてください。
それを習慣にすることで、マイナス思考が減り気持ちが変わります。
思考は私たちの感情を左右します。
マイナス思考に支配されるのではなく、それらが意見に過ぎないことを知って、あなたがあなたの考えをコントロールしましょう。
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