怒りをコントロールする5つの方法。

怒るって疲れますよね。

怒りたくないのについつい怒鳴っていたり、眉間にしわが寄っていたり、物にあたっていたり。

そんな自分に嫌気がさして悲しくなることもありますせんか。

怒りとは健康的で適切な感情で、誰もが抱く感情です。

しかし、怒りは時に周りの人たちや自分自身を過度に苦しめる行動を起こしてしまうことがあります。

その場合、怒りは私たちにとってマイナスで危険な感情になります。

では、どうして人は怒るのでしょうか?

それは、二つの心理的要素が合わさって引き起こされています。

一つ目は傷つくのを避ける心理です。

怒りは二次感情といわれ、悲しい、屈辱、イライラする、恥ずかしい、不安、後悔などの一次感情が引き金となっています。

その一次感情を素直に受け止める事はとても傷つく事で、人はそれを避けようとします。

怒ることで、自分にとってのマイナスな感情と向き合わずに済み(その場しのぎですが)、傷つかずにすみます。

そして二つ目は、あなたが誰かに攻撃されてしまう、自分が追い詰められてしまうという解釈です。

すると、防衛本能が働き、相手を怒りで攻撃して自分の身を守ろうとします。

いわゆる闘争・逃走反応のひとつです。

このように、向き合う事で傷ついてしまう感情と周りからの脅威があるという解釈が私たちを怒らせているのです。

怒りを誰かや何かにぶつけることで自分を守ることができます。

しかし、それはその場しのぎでしかならず、さらに、怒る事が習慣化されていると、あなたの身体面(免疫機能の低下、睡眠不足、高血圧など)や精神面(ストレス、うつ病など)、そして人間関係に悪影響を及ぼします。

怒る事で一瞬スッキリしますが、怒りを感じている自分によりはっきりと気付き、さらに腹が立ってしまいます。

怒る事はあなたをさらに引火させてしまい、最終的にはあなた自身が疲れ燃え尽きてしまいます。

そうならない為にどうすればいいのか、アンガーマネジメントの方法をみていきましょう。

まず初めに、アンガーマネジメントは怒りを消す方法でも怒りをあなたの中にためておく方法でもありません。

上手く怒りをコントロールし、自分や周りを傷つけずに怒りの気持ちを表現することです。

 怒りの原因である一次感情が何かを知る。

怒りは二次感情で怒るにはその原因があります。

それを解決しない事には、その問題に関する状況になると常に怒りが沸いてきてしまいます。

例えば、あなたが中々就職できずに悩んでいるとします。

そこで親から「仕事は決まったの?」と聞かれたり、友人が楽しそうに仕事の話をしているのを聞いたりすると、必要以上に腹が立ってきます。

その怒りをコントロールするには、仕事が決まらずにイライラしている、焦っている、もしくは悲しんでいる自分に気付くことです。

そしてそれがあなたを怒らせている原因であることに気付きましょう。

そうすることで、怒るかもしれない状況にも気付くことができ、それが怒りの感情の抑止力になります。

◎ 「~すべきだ」という自分のルールを変える。

私たちは自分の育んできた価値観で物事を判断します。

価値観をもつことは生きていく中で必要なことですが、あまりに頑なに決めてしまうと、多くの場面で思い通りにならずに不快な気持ちになり、その結果怒りに発展してしまいます。

人は、自分は~すべきだ、というルールを持っているなら、少し言い方を変えましょう。

例えば、人は話すときちゃんと目を見て話すべきだ、というルールをあなたが持っているとすれば、もし誰かが目を合わせずにしゃべっていたらイラっとしてきます。

でも、目をじっと見る事は良くないと教えられている文化もあり、また、恥ずかしくて目を合わせられない人だっています。

だから、「~すべき」というフレーズを取り除いて、「話すとき目を合わせる事も大切だけど色々な理由で合わせない、もしくは合わせられない人もいることを尊重しよう」というように変えてみましょう。

柔軟性をもつことで、誰でもないあなた自身が楽になります。

◎ 誰かに話す。

誰かに話を聞いてもらう事は、怒りを外に上手く出す方法の一つです。

腹が立つことが起きても、どうしてもその場で言える状況ではなかったりすることはたくさんあると思います。

そんな時は友人や家族、あなたが信頼をおける人にあなたの気持ちを聞いてもらいましょう。

少しでも怒りを外に吐き出しあなたの気持ちを話すことで、状況を客観視でき冷静になることができます。

ただし、興奮のあまり、聞いてもらう相手に八つ当たりしないよう注意してくださいね。

◎ 求めすぎない。

不快な気持ちになる原因の中には実は仕方がないことがたくさんあります。

例えば、子どもがジュースをこぼしてしまう、パートナーがあなたの話を聞きそびれた、友達が約束をすっかり忘れてしまっていた、などは、故意にあなたを困らせようとしているわけではありません。

私たちは完璧ではないので、人生の全て、細かく言えば、日々のひとつひとつの行動を100%思うようにこなすことは不可能です。

さらに、それを相手に求めるのは現実的ではありません。

関係の深い間柄なら特に、相手に期待を寄せてしまいがちですが、求めすぎるとそうでない結果になった時、嫌な気持ちになり怒りが沸いてきます。

あなたにもあるように、相手にも失敗やできないことはあります。

誰のせいでもないことはしょうがない、とあきらめましょう。

怒るだけ無駄です。

◎ リラックス方法

怒りを感じ始めるときや怒っている時は、体がこわばったり、呼吸が荒くなったり、心臓の鼓動が速く打つのを感じたりします。

それらの症状を落ち着かせることで怒りを沈ませます。

簡単にできるリラックス方法として効き目があるのが深呼吸です。

ゆっくり息を鼻から吸って口からゆっくり吐き出す。

その時、中にある怒りを外に出すように息を吐きましょう。

これを何度か繰り返し緊張をほぐすことで、怒りに任せて咄嗟に行動することを防げます。

また、体の症状から怒りを感じている自分に気付いたら、その場を離れることも冷静になる方法のひとつです。

その他のリラックス方法として、誘導イメージ法、進行性筋弛緩リラクゼーションなどがあります。

辛い事を避ける、自分を守ることはとても大切なことです。

しかし、怒りとしてその辛い感情が誰かや自分自身に向けられ、状況が悪化したり自分自身をより深く傷つけるようなことになっては本末転倒です。

怒りの引き金となっている気持ちと向き合い、怒った時の対処法を使って、周りや自分自身を守りましょう。

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