損する考え方

人には考え方のクセというものがあります。 もちろん人それぞれの考えがあって、それらをちゃんと自分の意見としてもつことは大切です。 しかし、その考え方のクセの中には、自己肯定感の低下、モチベーションの低下、うつ症状、不安症、などの精神的な問題につながるものがあります。 そして、“クセ”というぐらいなので、あまりにも自然で当たり前な考え方になっていて、意識をしないと中々それに気付くことが難しいのです。 だから心が辛くなる前に(なってからでも)、自分がどんな考え方のクセがあるのかを観察・確認しましょう。 それらを知ることは、自分の感情をコントロールする助けになり、心の問題に発展するのを防いでくれ、また辛くなる考え方のクセを直すことにつながります。 まずはどんな考え方のクセがあるのか、そして自分はどんなクセを持っているのかをチェックしてみましょう。 ◎ 全か無か思考(オール・オア・ナッシング) 全か無、白か黒などで物事を判断する極端な思考パターン。 極端な二つの選択肢だけで物事を説明しようとしていて、「いつも~だ」「一生~しない」などの限定的な言葉を使う事が多い。 例えば、気になる相手をデートに誘ってみたものの断られたとしましょう。 そうすると、「僕は一生誰ともデートできないんだ。」「僕は魅力がゼロなダメ人間だ。」などと解釈してしまいます。 もしくは相手に対して、「あいつはいつもそうやって男をもてあそぶひどい奴だ。」「あんな態度では一生幸せになれないだろう。」というように考えてしまうことも。 大抵の物事はシンプルに極端な話ではなく、その間の色々な要素や理由によって成り立っています。 私は優しくないので悪い人間だ、などと決めつけるのではなく、私には短所もあるかもしれない、でも困っている人を助けたこともあるし他に良いところはたくさんある、と色々な角度から自分自身のことや物事をみることが大切です。 ◎ 過大評価・過小評価 過大評価は、自分にとってマイナスになることを重要視し過ぎて問題以上に捉えることです。 逆に過小評価は、何かすごいことをやり遂げたのに、重要視せず大したことがないように扱う考え方です。 例えば人前でスピーチをする時に、数か所舌が回らず上手く言えなかったとします。 しかし、全体的な内容はとても良く、聞いていた人たちからも、すごく良かった、という称賛の声ももらいました。 この状況に対して、過大・過小評価の考え方のクセがある人は、上手く話せなかった部分を必要以上に注視し、一生の恥だと考え、周りが良かったと言っているのはただの励ましだと解釈します。 この考え方をしていると、常にストレスを感じている状態になり、心がもちません。 一つのことだけに執着するのはやめましょう。 ミスならミスで受け止め、良いところは良いところとして素直に自分を褒めてあげてください。 ◎ 自己責任思考(パーソナライゼーション) 英語を直訳すると、“個人化”、や“自己関連付け”とも言いますが、その考え方の意味から、私は「自己責任思考」と訳します。 この考え方は、自分の周りに起こっている問題は全て自分のせいである、と思い込むことです。 例えば、上司の機嫌が悪いのは私の仕事が遅いからだ、私の友人が好きな相手にフラれたのは、私が上手く仲をとりもてなかったからだ、など本人の力ではどうしようもない事まで自分のせいにしてしまいます。 何でもかんでも自分の責任だと思い上がらないようにしましょう。 状況を全て把握しコントロールする力は私たちにははありません。 自分を責める事で不必要に心がしんどくなってしまいます。 ◎ 早合点思考 ほんの少しの情報だけで自分の思い込みから結論を出してしまう考え方。 その結論は間違っている事が多く、そのせいで嫌な思いをしたり、相手を傷つけてしまうことがあります。 例えば、あなたの恋人が異性の人と二人きりで楽しそうに歩いていたとしましょう。 恋人があまりに楽しそうにしている姿を見たあなたは、二人は浮気をしている、と判断します。 そして、あなたは傷つき、ただ友人と一緒にいただけの恋人が何を言っても言い訳にしか聞こえず、別れてしまいます。 少し誇張されているように聞こえるかもしれませんが、なくはない話だと思います。 少しの情報だけで決めつけて損するのは自分です。 間違った思い込みで不要なストレスを抱えるのはやめましょう。 ◎ 感情理論づけ なんとなくそんな気がする、女の勘は当たる、気持ちがざわざわするから嫌なことが起きる、など気持ちがそうだから現実に起きているもしくはこれから起こる、と決めつける考え方。 例えば、「今日は嫌なことがあった。まだもっと嫌なことが起こりそう。」と不安になったり、「この職場にいると心が重くなる。この会社では悪い事が行われているに違いない。」など。 心のざわつきを信じ込むことで、そのざわつきを証明できる物事を探し出し(それが実際に関係なかったとしても)、自分の予想が正しかったとしようとします。 その為、物事のマイナス面に敏感になり、常に不安な状態になりストレスをためてしまいます。 気持ちで判断する事は必要な時もありますが、気持ちがそうだからと即座に行動したり、気持ちに頼りすぎて根拠なく物事を予想する事はやめておきましょう。 ◎ レッテル貼り思考 私は覚えが遅いから、要領が悪いから、人見知りだから、など自分自身に固定のラベルを貼っていませんか? もちろん、自分の性格を把握するのは大切です。 しかし、その性格があるから何をしてもダメなんだという考え方は、あなたの可能性を自らがつぶしていることに気付いてください。 自分はこうだからと決めつけてしまうと、やれることにも挑戦しなくなり、私はできない奴だ、と自分の好きではない性格をより顕著に感じてしまうことになります。 人には短所も長所もあります。 絶対にどちらもあるのです。 自分が嫌なだと思う短所ばかりに目をやらず、できること、良いところのラベルもどんどん貼っていきましょう。 ◎ 「~するべきだ」思考Continue reading “損する考え方”

セルフケアの方法

私たちは社交的な生き物です。 他人のことを自然と気にかけます。 他人の幸せに責任を感じる人もいるでしょう。 友達が困っていたら、その問題を解決してあげたいと思い、励ましたり、助けが必要かどうか聞いたり、一緒にいてあげたりするでしょう。 それは、人間が本質的に持っている美しいものだと思います。 しかし、私たちは自分自身のケアとなると、どうも苦手です。 なぜなら、日々の肉体的・精神的活動による疲れを振り返る時間を忘れがちだからです。 例えば、会社が設定したノルマを達成するために、毎日早朝から深夜まで働いていると、睡眠時間や食事、友人や家族と過ごす時間など、自分の健康を維持するために必要なことが疎かになってしまいます。 自分自身を振り返る時間を持ち、今している事が自分のコントロール下にあると感じられれば問題ありません。 しかし、やらなければならない仕事を、いっぱいいっぱいで無理して推し進めてているようではいけません。 ストレスは知らず知らずのうちに蓄積され、結果的に肉体的・精神的な健康問題を起こす可能性があります。 喜びや楽しさを感じるものがないと、燃え尽き症候群、虚無感や孤独感、自分のやっていることの意味を見失ってしまうかもしれません。 そんな風に感じている方は、自分のこころの健康を管理するために何ができるか、つまり、セルフケアについて考えてみてはいかがでしょうか。 セルフケアは、「身体面」「感情面」「精神(スピリチュアル)面」「社交面」の4つのタイプに分けられます。 まずは「身体面。」私たちの心と体は強く結びついています。 ですから、身体的要素をケアすることで、健全な心を育むことができるのです。 ちょっとした散歩やストレッチ、ヨガなどの運動をすることで、身体的にも精神的にもリラックスすることができます。 「感情面」のケアは身体にも影響を与えるため、自分自身を良く思い、楽しい気持ちになったり充実感を味わうことが大切です。 喜びやリラックスした心を持つと、体もその心地よさを実感します。 ゆっくりお茶を飲んだり、好きな音楽を聴いたり、何もしないでぼーっとしているなど、自分が心地良くなれることを考え、実践してみましょう。 「精神(スピリチュアル)面」のケアは、宗教的なものに限らず、自分自身の価値観や信念を尊重することも含まれます。 それぞれの信じている考えや価値観は、その人の人生に意味や目的を与え、それが生きるモチベーションとなり、どのような人生にしたいかという方向性を示してくれます。自分の価値観や信念が何であるかを改めて知り、それらが今やっている事と矛盾がないかどうかを確認してみましょう。 最初に述べたように、人間は社交的な生き物で、「社交面」のケアも重要です。人と関わりをもつことは、人間の基本的欲求です。 友人や家族との時間をもち、自分がどうしているか、相手がどうしているか、などの会話をしたり、一緒に好きなことをしたりしましょう。 人と一緒にいたいという欲求を満たすことができ、感情面の欲求を満たすことにもつながります。 セルフケアは軽視されがちですが、私たちのこころの健康のためには必要なことです。 自分のケアに何が足りないかを意識し気付くことでストレスの軽減にもつながり、日々の生産性や満足度を向上させることができます。

今の仕事が合っているか見分ける方法

自分の好きなことを仕事にしたい。 昔は夢を持っていた。 でも見てみろよ、今の自分を。 毎日くたくたになって、怒られて、の繰り返し。 この職場は本当に私・僕を必要としているのだろうか。 この仕事を続ける意味ってなんだろう、私・僕には向いていないのではないか。 と、悩むことってある。誰にでもあります。 そこで、果たして今の仕事が合っているのかいないのか、を考えていきましょう。 まず大前提。 仕事をするということは楽ではない。 プレッシャーに負けそうになったり、失敗して周りに迷惑をかけることもあります。 それは避けられません、いやむしろ、それもすべて含めての仕事だと思います。 でも苦しくもあってはいけないと思うんです。 総括的に、楽しさや達成感が仕事上の厳しさに勝ることが大切です。 そこで、今の仕事に悩んでいる方々、自分の心の中とそれにまつわる行動を観察してみましょう。 1.どのくらいワクワクしている? いわゆるモチベーション。毎日家を出るとき、もしくは仕事を始めるとき、あなたはどのくらいワクワクしていますか? その日一日、どのように仕事をこなしていこう、と嫌々ではなく自然にイメージしていますか? もしあなたが辛い、行きたくない、早く1日が終わってくれればいいのに、と日々(数か月以上)思っているのなら、その理由は何なのか、仕事を変えるべきなのか、を一息おいて考えることをお勧めします。 2.愚痴の頻度はどのくらい? 愚痴はストレス発散のひとつの方法です。なので、時には必要な作業です。 しかし、どんな愚痴を言っているのか、どのくらいの頻度で言っているのか、観察してください。 月に一回、週に一回、毎日、それとも毎時間なのか。 会社の基本性質のことなのか、人間関係のことなのか、給料のことなのか。 それは他人を巻き込んだものだけでなく、自分だけに心の中でしゃべっているものも含みます。 愚痴はその場ではスッキリさせてくれることもありますが、結局何の解決にもなっていません。 さらに、愚痴を何度も聞かされている相手はあなたから離れていきます。 心の愚痴も積み重なると、不満でいっぱいになり、仕事での楽しや意義を見つける余裕がなくなってしまいます。 あまりに不満や愚痴の数が多かったり、内容が我慢できないような事であれば、その仕事や環境を見直してみましょう。 3.他人と比べているか? 友人や知人がどんな仕事をしているのか、どのくらい給料をもらっていて、どんな役職についているのか、少しは気になるものです。 しかし、人と比べるという事は、自分の今の状況に自信がなかったり、満足できていないことが多くあります。 他人と比べて、それをモチベーションにすることは素晴らしいですが、そうでなければ妬みに発展したり、自分の評価を必要以上に下げることにつながります。 もし今あなたが人と比べて自分の仕事を見下げてしまっているのなら、もう一度あなたが選んだその仕事に向き合い、それでも他人のそれと比べてしまうのなら、あなたが誇りを持てる仕事を探す時期かもしれません。

マインドフルネスって何?

マインドフルネスとは今の一瞬一瞬に心を向け、今起きていることをありのままに受け入れることです。 マインドフルネスと聞くと、座禅をくんで呼吸を意識するようなちゃんとした瞑想をしなくてはいけない、と思われがちですが、実際はあなたが心をそのことにだけ集中できることであれば、特に決まりはありません。 もちろん、お酒やたばこ、ギャンブルなどは、結果的に身体・精神面に害を与えてしまうこともあるので、マインドフルネスの行為としては避けましょう。 今起きていることをありのまま受け入れるその行為は、私たちの心身に良い効果をもたらしてくれることが実証されています。 マインドフルネスは、 ◎悲観的・否定的な考えに思いを巡らす時間を減らしてくれる。 今に集中することで、答えの出ない事や辛くなることに考え込む時間が減ります。 ネガティブな考えはあなたをどんどん追い詰めてしまいます。 その時間とエネルギーを今に費やすことで心が軽くなります。 ◎ストレスを軽減してくれる。 今起きている事に心を集中させることは、自分の気持ちをコントロールできることにつながります。 気持ちをコントロールできると、ストレス要因になるようなことが起きた時に、感情的に反応せず落ち着いて対応できます。 そうすることで、ストレスに反応したネガティブな感情でさらにストレスが増すこともありません。 ◎身体的にも良い効果をもたらしてくれる。 病気そのものを治す効果は残念ながらありませんが、慢性的な病気などからくる精神的な負担を軽くする効果は実証されています。 研究によると、心臓の持病、癌、慢性の腰痛持ち、などで起こる精神的な問題で多く共通しているのは、不安症とうつ症状です。 それらの精神的症状は病状をさらに悪化させ、QOL(生活の質)、特に健康にする質(HRQOL)を下げます。 マインドフルネスは不安症とうつの症状を軽くし、QOLは高められることが報告されています。 つまり、病状を悪化するのを防ぐ役割を果たしてくれるのです。 ◎ 自分の心身の状態を知らせてくれる。 マインドフルネスの状態の時、私たちは五感をフル活動させています。 その為、体で受ける刺激(におい、味、感触、視覚、どのように音が聴こえてくるか、など)でいつもと違う体の反応などに気付いたり、心地よい感覚(花の良い香りや滑らかな舌触りなど)をいつもより強く感じる事でより一層いい気分になれます。 普段当たり前にしていることは、何かを考えながら、何かをしながら、がほとんどだと思います。 例えば、テレビを観ながらご飯を食べる、音楽を聴きながら運転する、誰かと話しながら次の約束のことを考える、などなど。 それでは常に頭が外の活動にとらわれてしまい、自身の中に気を配る事ができません。 今していることだけに心を向けることは、私たちの心身の状態を知り、気持ちを向上させることにつながるのです。 マインドフルネスのコツは五感をつかって、その事だけに集中することです。 例えば、ごはんを食べるとき、静かな場所を選び、そのごはんの匂いをかぎ、触感がどんなものなのか、味は甘いのか酸っぱいのか辛いのか、後味はどうなのか、など、とにかく五感が感じるもの全てに敏感になってそのままを受け止めてみましょう。 集中するために利き手と逆の手で食べてみてもいいかもしれません。 あなたがマインドフルネスになれるかもしれない活動例イロイロです(↓)。 できそうだな、と思う事をやってみてください。 食べる 水(コーヒー、紅茶etc.)を飲む 運転 散歩 シャワー 掃除 片付け ベッドや布団を整える 洗濯物を干す 読書 深呼吸 ボディスキャン(体の各部位に神経を集中させて状態を感じる) 自然の風景を眺める ヨガ 筋トレ ジョギング ストレッチ 塗り絵 気持ちを書き留める 他にもあなたが日常でやっている事や、やりたいと思っている事あると思います。 色々試して効果が感じれたものを続けてみてください。

あなたの容量はどれくらいですか?

目の前のテーブルに置かれたグラスを想像してみてください。 そのグラスに水を注ぐとき、どこで注ぐのをやめるか判断することができます。 それは、自分が飲みたい量に応じてかもしれないし、他の目的に応じた量かもしれません。 でもそのグラスを見ずに水を注ぎ続けると、どんなことが起こるでしょうか? あなたは、「え?冗談でしょう?テーブルの上にこぼれるに決まっているじゃないか。」 確かにそうですね。 コップの大きさを超えているのだから、コップの容量を超えた分はコップから溢れ出してしまいます。 これは、課題を処理する私たちの能力にも当てはまります。 私たちは日々、さまざまな課題に取り組み、さらに新たな課題を学んでいっています。 勉強、仕事、友人との付き合い、家事、育児など、さまざまあります。 私たちは毎日、やらなければいけないことをこなす為に最善を尽くしていますが、すべてのことが簡単に続けられるわけではなく、時には、それらを重荷と感じ、ストレスを感じることもあります。 確かに、今までやったことのない状況や気を使う物事に取り組むとき、多少のストレスを感じるのは当たり前です。 しかし、私たちは「やらなければならない」というプレッシャーを感じ、その物事をこなすことに一生懸命になってしまいます。 コップの例で言えば、水を注ぎ続けることです。 その結果、私たちはいっぱいいっぱいになり、やがて何もする気力を失ってしまうのです。 これは、水がテーブルの上にこぼれてしまい、周囲がびしょぬれになり、混乱してしまう状況です。(もし水の代わりにコーヒーや赤ワインが入っていたら……!) でもグラスの容量を知っていれば、注ぐのをやめるタイミングがわかるので、混乱を防ぐことができます。 それと同じように、自分がどのくらいの仕事量やどのような状況に対応できるか、という自分のキャパシティ(容量)を知っていれば、少し気を抜いていいんだよ、全てを完璧にこなさなくていいんだよ、と言ってあげれます。 自分のキャパシティを知り、「一度に全部やらなくても大丈夫」と自分に言い聞かせることが大切です。 自分のエネルギーレベルとキャパシティを把握することで、自分のペースで物事を進めることができます。 疲れを感じたら、それは休息を取るサインかもしれません。そして、今やっていることと自分のできることとのバランスを考えてみましょう。

全てを完璧にこなしたいあなたへ

完璧に物事を遂行する、ということは責任感を強くもち、意欲も高く、周囲の人からも信頼されます。完璧にこなせる、ということは羨ましい限りの性質ですよね。 しかしながら、常に完璧を求める、ということは、常にプレッシャーを感じ、自分はもちろん人の失敗や行動に対して苛立たしさを感じることにもつながります。 心理学的には、完璧主義は心の病気と関係性があることから、短所として扱われます。 完璧主義の特徴にその理由があります。 1.目標設定が非現実的に高い。 ”夢は大きく!“なんて言いますが、目標が自分自身の能力をはるかに超えていると、中々達成できないですよね。 目標設定に現実性が欠けていることが多く、達成できないことに異常にイライラしたり、人のせいにしたり、失敗した現実を受け入れず落ち込んだり、と心に大きなダメージを受けます。 2.オールオアナッシング(全か無か)思考。 物事を成し遂げる多くの人たちには、自分が設定していた全ての目標を達成できなくても、その過程を楽しみ、いくつかの物事をやってのけたことに満足しています。 しかし、完璧を求める人たちは0か100か、で判断し、できなかったことのみに注目し、全て達成できなかった為に、何もかも失敗とみなしてしまう傾向があります。 その為、思った通りの結果を得られない限り、彼らは自分のことを失敗者、何もできないやつ、と落ち込んでしまうのです。 3.めちゃ批判的思考。 完璧主義の人たちは自分に厳しく他人にも厳しい。 こうでなければいけない、という自分なりの完璧なやり方があり、他人がその通りにしなければその事ががまんできなくて、細かいところまで注意してしまい周りを遠ざけてしまう事もあります。 物事を完遂できなかった時は、自分や他人が犯した間違いや達成できなかったことに対して、ひどく非難する傾向があります。 その結果、落胆し、時に自信を一切なくし、鬱状態になることも少なくありません。 4.失敗に対する恐怖がある。 失敗を好む人間はいないと思います。 しかし、失敗があるからこそ、そこから学び成功に繋げるものだ、と考える人たちは物事を成し遂げます。 そして、失敗した課程も楽しんでいます。 ところが、完璧=成功者、不完全=失敗者、の方程式が頭にあると、完璧にしなければいけないプレッシャーに押しつぶされそうになることもしばしば。 もし完璧にできなければ自分のエゴが傷ついてしまうからです。 完璧にできるのだろうかという不安も多く、その物事に取り組むことが遅れたり、やること全てを完璧に仕上げたい為、結局時間内に終わらせることができなかったり。 そして、その結果…、もうおわかりですよね。 これらの特徴が当てはまった方々、完璧に成し遂げようとすることは素晴らしいことです。 が、説明したようにあまりにそればかりを追求してしまうと、心が疲れてしまいます。 まず、誰もが目指す完璧なんてものは存在しません。 自分が完璧にやったつもりでも、他人から見たら何か抜けてるかもしれません。 そんなの当たり前です。価値観や物事に対する基準などは人それぞれ違います。 ゴールばかりに気をとられず、その過程での意味を見つけることが大切です。 日々下される評価や結果に心が疲れていると感じたら、目標設定を少し下げて、目標までの道のり自体にフォーカスし、100%ではなく、80%できたらいいんだ、とリラックスすることをお勧めします。 結果がどうであれ、あなたの努力は意味のあるものです。

闘争・逃走・凍結反応

人は危険を察知した時、闘争か逃走か凍結で我が身を守るようになっています。 闘争は文字通り、危険な状態に対して闘う姿勢をとる、つまりファイティングポーズをとることを言います。 逆に逃走は危険な状態から逃げて身を守ることを言います。 凍結は一旦動きを止め、次の段階でどうすれば自分を守れるか観察して準備している状態です。 その結果、手に汗をかいたり、心臓がばくばくと速く打ったり、髪の毛が逆立つような感覚になったり、身体のあらゆる部分のいつもと違う感覚に気付きます。 この反応はストレス反応ともいい、自分の意思に関係なく起きるようになっています。人間の生き残る本能的な部分がそうさせているのです。 これらの反応でさらに緊張したり、パニックになったりするかもしれません。 でも実はこれらの反応は身体が自分を守るための準備をしているのです。 私たちをさらに混乱させるための反応ではありません。 身体がいつもと違う反応をしたら、それはあなたがファイティングポーズをとっている証拠。 もしくはそこから逃げろとメッセージを送ってくれてるのです。 パニック発作を経験された、もしくは経験されている方は特に覚えてほしいことです。 パニック発作が起きた時、空気が足りないように感じ息ができないと感じたり、気絶してしまいそうな恐怖感に襲われます。 そして酸素を得ようと、何度も息を吸い、呼吸が著しく速くなります。 しかし、呼吸が速くなることで酸素の量は変わりません。 血中の二酸化炭素の量を減らすだけなのです。 その為、苦しさは変わらず、より頭を混乱させてしまうことになるのです。 それはとてつもない恐怖です。 だからこそ覚えていてほしいのが、それらの反応は自分を守るためのストレス反応であるということ。 それらは決して命の危機を示すものではないということ。 名前通り、心がパニックになりそう感じてしまいますが、危険な症状ではない、と何度も言い聞かせましょう。 そして、酸素をたっぷりと体内に取り入れるイメージで深呼吸をしましょう。 身体と心を落ち着かせることがそれ以上のパニック悪化を抑えてくれます。

また会いたくなる人の特徴

55:38:7 これらの数字は一体何を示しているのでしょう。 それは、アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した、人間がコミュニケーションにおいて相手を判断する情報源の比率で、55%が視覚、38%が聴覚、そしてたったの7%が言語、という驚きの論。 しかし確かにそうなんです。 メールなど文章でやりとりをすると、相手の表情や言い方をこちらで勝手に解釈し、バイアスがかかって誤解を招くことも少なくはありません。 文字だけで相手の真意を理解しようとするからです。 人と対面で話すとき、無表情かつ沈んだトーンで「最近調子いいんだよね。」と言われても、あなたは信じられますか。 このように非言語での会話が、私たちが相手に対してもつ印象に大いに影響しているのです。 この世の中には自然と周りが集まってくる人がいます。 その人たちの特徴の一つが、いかに非言語コミュニケーションをうまく使っているか、にあります。 会話をしている間、どんな表情で相手の話を聞いているのか意識し、相手の話にうなずき、視線を合わせる。 自分が話すときには、相手の心地の良い声の高さや聞き取りやすい速さで話す。 相手との話す距離感も大切にし、相手のパーソナルスペースに踏み込まない。 人は話をしていて安心できる人に心を自然に開き、またその人に会いたくなるのです。 もし自分自身、人との会話が苦手だと感じている方は、顔の表情や声のトーン、相手との距離など普段意識していないところを観察し、相手が安心できるような非言語コミュニケーションをプラスすると苦手意識が弱まり、スムーズに会話ができるかもしれません。

ポジティブを見つける

わかります。 嫌なことばっかり起きて、周りと比べて、どうして自分にばかりこんな事が起こるんだろう、って悩むことあります。 そんな時に限って、いつも楽しそうな人を見つけてはうらやみます。 時には腹が立ちます。 あいつも不幸になればいいのに、なんて思ってしまうこともあるでしょう。他人の不幸は蜜の味。 少しでも自分のいる状況を良く感じる為の材料。 人間て怖いですね。 でも仕方ないです。 そういう部分もあるのです。 そんな部分も理解して認めたら、人は成長します。 さて、ではどうして嫌なことばかり起きるのでしょうか。 それは科学でも説明できない運という要素も少なからずあると私は思います。 でも心理学という観点からでは運というもので説明を終わらせられません。 なぜ困ったことばかり起こるのか。 それは自分にとって嫌なことばかりに注目しているからです。 なぜ注目してしまうのか。 人はひとつ嫌なことや辛いことが起きると、気持ちが沈みます。 そうすると、自分を責めたり、自分には悪いものがとりついている、私に良い事なんて起きるわけない、などと絶望感にさえさらされるようになります。 その考えが自分のコアな信念となり、人間はその信念を守るために物事を解釈するようになります。 人は常に自分の考えを肯定したい生き物だから。 例えば、自身の体型に関して、「私はデブだ。私なんて誰も必要としていない。」という考えをもっているとします。 そして誰かが、「ちょっとやせた?」とあなたに言うとします。 そうすると、自分を太っている、と思っているあなたは、その人に対し、「嘘だ。ただ機嫌をとるためにその場しのぎで言っているだけだ。」と心の中で否定します。 また違う誰かが、「ちょっと太った?」って言われると、すばやくその言葉を拾い、「ほらやっぱり。」とものすごく素直に受け止めます。 自分の考えを肯定しようとする心理が働いているのです。どちらにせよ、楽しい気持ちにはなれません。 自分がネガティブな考えをつくり、育てているのです。 そしてその考えを支えるためのネタを常に探すようになり、ポジティブな言葉や状況に気付けなくなるのです。 コアな信念、それはあなたの感情生成にものすごく強い影響を与えます。 だからこそ、逆に、あなたがポジティブな考え、あなた自身のいいところを見つける練習をすれば、世界は変わっていきます。 ネガティブループから抜け出しましょう。毎日の生活の中で、嫌なことがあっても、ひとつでいい、些細なことで十分、何かポジティブなことを見つけましょう。 風が気持ちいい、話を聞いてくれる人がいる、外に出る元気がある、など、何でもいい。 日々にポジティブを見つける練習をしていくうちに、他人の幸せをうらやんだり、ましてや不幸を願うことはしなくなります。その必要がないからです。 自分で自分が楽しくなる要素を見つけてたら、そんなことは精神的、体力的に無駄に思えてきます。 心が軽くなりますよ。