承認欲求って何?強くなり過ぎたときの対処法。

「承認欲求」という言葉、聞いたことあると思います。 承認欲求には、自分で自分を認めたい「自己承認欲求」と自分以外の誰かに求める「他者承認欲求」があります。 今回は「他者承認欲求」について書いていきたいと思います。 「他者承認欲求」とは、すごい人だと思われたい、人から好かれたい、褒められたい、など人に認められたいという欲求で、人間であれば誰しも自然にもっているものです。 人からすごいと思われたり、褒められる行為は、私たちの気持ちを良くしてくれます。 自分の行動を改めて肯定でき、自信につながります。 さらに自分の価値を上げてくれる原料になり、精神的な安心感も得ることができます。 ただし、人から認められたいというその気持ちが強過ぎてしまうと、常に周りから注目されないと気が済まなくなったり、認めてほしいあまり相手を喜ばせることばかりに気をとられて自分の意見を無視してしまったりします。 そうすると、人の意見に頼らないと自分で物事を判断できなくなったり、逆に少しでも自分と異なる意見があれば侮辱されたと感じ腹を立てたり、感情のコントロールも難しくなってしまいます。 私を褒めて、認めて、注目して、というような行動は行き過ぎると、周りの人たちが疲れてしまうことにも。 その為、バランスをとることが大切です。 自然にわいてくるその欲求は必要なものでもあり、消すことはできません。 ということを認めた上で、承認欲求をコントロールする方法をみていきましょう。 ◎ 原因を知る。 承認欲求が強くなってしまうのには理由があります。 まず、その人が生まれ育った環境。 私たちが生きる社会の多くには、成功することが何よりも褒められることで失敗は良くない、という作り上げられた文化があります。 そういった環境で育つと、成功しない限り周りから認められる経験を得ることが難しくなり、欲求が満たされないまま成長してしまいます。 さらに、成功体験がないと自分は何もできないダメな奴だと自分の価値を下げることにもつながります。 何かを達成することは素晴らしいことですが、成功者を称え、失敗した者を批判の対象にするのは生きにくい世の中だと私は思います。 だから、成功や達成が合格、失敗や逃げが不合格、と決めつける考え方を見直しましょう。 結果よりもその過程に注目しましょう。 そこから私たちは学んで成長していくのです(ありきたりな言葉ですが事実です)。 そうすることで、成功したから認められる、失敗したから認められない、という安易な考えを捨てることができます。 次に、自己肯定感が低いことが承認欲求の強さにつながります。 成功を重視する傾向から親や周りの大人たちに認められた経験がない、虐待やネグレクトを受けて過酷な幼少生活を過ごした、など自分を肯定的にみる機会を得られなかったら、自己肯定感は育まれません。 また、大人になってからでも、自分以外の周りの同期は出世をしている、誰と付き合っても上手くいかない、人からバカにされた、などの経験で自己評価は低くなり自分自身を否定的に捉えてしまうこともあります。 自己肯定感が低いと自分の意見や性格、容姿などに自信がなくなり、不安な気持ちを常に抱えている状態になります。 その不安な気持ちを少しでも軽くするために、周りに認めてもらう必要があるのです。 もしあなたがすることやあなたの意見を常に誰かに認めてもらっていないと不安になるのであれば、その原因を探ってみて下さい。 まず原因を知ることで自分の行動を知り、それに対処する構えができ、認めてほしいという気持ちを和らげることにもつながっていきます。 ◎ 自分自身を認めてあげる。 誰かに認めてもらおうとする人たちには共通点があります。 それは、自分で自分を認めてあげていないところです。 自分を認めてあげれていなければ、いつまでも他人の評価に左右され、自分の価値を見出せない状態が続きます。 自分のことを一番わかってあげられるのは誰でもない自分です。 弱いところもあるかもしれませんが、得意なことや好きになれるところは必ずあります。 わからなければ、あなたが周りの人たちに褒めてほしい、認めてほしいと思うことは何かを考えてください。 それをまずあなたが最初に認めてあげてください。 自分を認め、自分ができたことを褒めてあげることができれば、周りの人たちの意見はあまり気にならなくなります。 批判されたらもちろん傷つくこともありますが、あなたがしっかりあなたの気持ちを支えることができていれば、そのダメージは軽くすむでしょう。 ◎ 自分はどうしたいのかを考える。 誰かの意見に合わせて自分を認めてもらうことは、批判されるかもしれない自分の意見を主張するより簡単です。 いえ、簡単な気がするだけで、実は後で辛くなってきます。 周りが喜ぶようなことをしていい関係をつくったとしてもそれは表面的なもので、あなた自身が心から喜べるような関係はつくれません。 なぜなら、相手もあなたが心を開ききっていないことを感じます。 そして相手も同じように、あなたに心を許すことを避けるでしょう。 本来の自分ではない自分を見せ続け、自分自身をもだますことになり、ストレスも蓄積させていきます。 認めてもらいたいという欲求は私たちを強く動かします。 でも、自分の価値観や意見、どうしたいのかはちゃんと考えましょう。 そして、あなたが関わる人全員に認めてもらうのは不可能だと頭に入れておきましょう。 承認欲求が強いと、人からの目線での素晴らしい成功、名誉、地位、などを目標としてしまい、あなた自身が本当はどうしたいのかという考えを置き去りにしてしまいます。 その結果、どれだけ人から素晴らしいと言われても、どこか心が満たされない部分が必ず出てきます。 承認欲求はモチベーションに変えたり、自信につなげたりとうまく利用することができます。 ただ、もしあなたがそれを人に強く求め過ぎていたら、なぜそうなってしまうのかを考え、自分を知って、まずあなたがあなた自身が認めてあげましょう。

What Is a Need for Approval? Ways to Manage When It Becomes Too Much.

You have probably heard the term “a need for approval.” There are two types of “a need for approval”: “a need for self-approval,” in which you want to approve yourself, and “need for approval from others,” in which you want someone other than yourself to approve you. In this post, I would like to writeContinue reading “What Is a Need for Approval? Ways to Manage When It Becomes Too Much.”

メンタルヘルスの問題を抱えた人をケアするときのセルフケアの方法

前回のブログで「メンタルヘルスの問題を抱える人をサポートするには?」について書きました。 今回は、そのサポートする人がどのようにしてストレスを溜めないようにするのかを見ていきたいと思います。 精神的に辛い思いをしている人はもちろんですが、周りでその人と関わったり、支える人も正直言ってしんどいです。 ストレスめちゃくちゃ溜まります。 相手に良くなってほしいという気持ちがあるから、元気になれそうな色々な提案をしたり、できるだけひとりにさせないように自分の時間を割いたりします。 でも、相手は、そんなことできないとネガティブな反応ばかりしたり、あなたはいいよね、と攻撃的に八つ当たりしてきたり、あなたの期待と同じ方向に進まないことが多々あります。 もちろん相手はわざとやっているわけではありません。 心に余裕がなく、周りも自分自身も客観的に見ることができなくなっています。 そのことを理解した上でも、ケアする側としては思い通りにいかないことが多いので辛いです。 そういう状況が長く続いてしまうと、ケアする側もイライラや落ち込み、不安な気持ち、眠れないなどの症状から、精神的に壊れてしまうことだってあります。 そうならないためにケアをする人にもケアが必要なのです。 どのようにセルフケアを行えばいいのでしょうか。 ◎ 自分の不調に敏感になる。 誰かのために動いているとき、自分のことを忘れがちです。 もしあなたが常にイライラしたり、気分にムラがあったり、いつもできていることが何故かできなかったり、無力感を感じるなど、いつもと違う感覚があったら、それはあなたの体や心が不調を訴えているときです。 そんなときは、あなたのための時間を優先してください。 相手を思いやるのと同じように、あなた自身を思いやってあげることは大切です。 そうでなければあなたも相手も共倒れです。 体調や心の不調に敏感になって、悪化させないようにしてください。 ◎ 自分のための時間をつくる。 誰かのためを思って時間を割くことは素晴らしいことです。 でも、それが自分のやりたいこと、やるべきことの妨げになったとき、当然ですがストレスの元となります。 さらに、こんなにも時間をとってあげているのに、私のエネルギーを犠牲にしているのに、と相手に対して怒りを感じたり、押しつけがましくなってしまうことにもなります。 人は、自分のニーズが満たされて初めて心に余裕ができ、相手を思いやることができるのだと思います。 あなたがやるべきこと、やりたいことにはちゃんと時間をとりましょう。 ◎ 完璧でなくていい。 相手の辛さを全て受け止め、私が全部何とかしないと、という考えをもっているのなら、それはとっとと捨ててください。 これは、メンタルヘルスの問題を抱える人を支えるときだけでなく、例えば子育てや介護など誰かのケアをするときも同様です。 相手の要望を全て満たす完璧なお世話をすることは不可能です。 私のせいで彼、彼女はいつまでも苦しんでいる、と自分を責めたり、自分の不十分さに自信を失ったり、完璧を目指せば目指すほどあなた自身を追い詰めてしまいます。 全てこなすことは無理だ、だって人間だもの、と自分に言い聞かせましょう。 誰かの力をかりましょう。 やれることだけに集中しましょう。 ◎ 周りに助けを求める。 精神的に辛い思いをしている人は孤独感を強く感じています。 でも、その人のケアをしている人も同じように孤独感を経験しています。 相手と一番近い関係にいるのは自分だから、相手が助けを求めているのは自分だけだから、誰かに相談してその人を巻き込みたくない、と誰にも相談できずにいる人も少なくないと思います。 だけど、助けは求めましょう。 精神的な問題は特に、治ったといえるラインがとても曖昧です。 良くなったと思えば次の日にはものすごく落ち込んでいたり、その人が日々経験する状況によって気分のムラもあり、それらは近くにいる人たちの気持ちも大きく揺さぶります。 だから、もし一人で苦しんでいるのなら、あなたの家族の誰かだったり、親戚だったり、友人だったり、話を聞いてもらいましょう。 あなたの周りの誰かがその状況を知っていると思うだけでも気持ちが楽になることがあります。 ◎ 専門家に相談する。 心の問題はとてもセンシティブで、深く関わっていない人たちからはあまり理解されないこともあります。 だからあなたが相談しても期待している反応を必ずしも得られるとは限らず、余計に苦しくなってしまう場合はあります。 家族や親戚、友人に相談しても状況が変わらない、もしくはそういう人がいないなら、あなた自身がカウンセリングを受けることをお勧めします。 話す相手が精神的な問題の専門的な知識を持っていて、あなたの考えや悩みにフォーカスしてくれるという点で、安心感がうまれ、ストレスを軽減する方法が見つかる可能性が高くなります。 あなた自身のメンタルヘルスを良い状態で維持するために専門家と話をすることもひとつの方法です。 精神的に辛い思いをしている誰かを支えているあなた自身も、相当な精神的エネルギーを使っています。 自分のケアを忘れずにあなたが壊れてしまわないようにしましょう。

How to Take Care of Yourself When Taking Care of Someone with a Mental Health Issue

In my last blog, I wrote about “How to Support Someone Who Has a Mental Health Issue.“ This time, I would like to look at how the person who supports a person with a mental health issue can avoid accumulating stress. Not only the person who is having a hard time emotionally, but also thoseContinue reading “How to Take Care of Yourself When Taking Care of Someone with a Mental Health Issue”

メンタルヘルスの問題を抱える人をサポートするには?

あなたの周りに心の問題を抱えている人はいますか? それがあなたの家族や大切な人で、助けになりたいと思っているけど、どう支えていいのかわからずにいませんか。 なんとか力になりたい、という気持ちで寄り添うことができていればその人はそれだけでもきっと力強く思っているはずです。 ただ、それが押しつけがましくなっていたり、相手のパーソナルスペースを考えなかったり、と良いと思ってやっていることが、ありがた迷惑になっていることもあります。 もちろん、こうするべきだという正解はありません。 それぞれの関係性や考え方、その他にも色々な要素がある中での支え方があります。 それらを考慮した上で、今から書くポイントを参考にしてみてください。 ◎あなたの目線で良い悪いを判断しない。 自分ではない誰かの話を聞くとき、自分の価値観や考えを比べて聞くことって自然だと私は思います。 そうすることによって、この人は自分と違った考えで面白いな、逆に変だな、と感じて意見を交換できたりします。 お互いへの理解を深める点でそれは良いことだと思います。 ただ、精神的に参っている時、人はあなたのことを深く知りたいという欲求は持っていません。 あなたの意見を素直に受け止めるほどの心の余裕もありません。 むしろ、あなたがその人の気持ちに対して意見をしてしまうと、自分は情けない奴だと逆に追い詰めてしまう事にもなります。 そこから議論に発展する場合もあり、相手が心を閉ざす原因にもなりかねません。 相手を励まそうと言葉をかけることが効果的な時もありますが、まずは勇気を振り絞って話してくれている相手の話を相手の目線で聞くことに専念することで、相手はホッと安心します。 ◎アクティブリスニングを使う。 相手の目線に立って話を聞くことは大切なことだと書きました。 その姿勢をアクティブリスニングや積極的傾聴といい、相手に安心してもらえるだけでなく、あなたが相手に気持ちを話してほしいときや、相手をより深く理解する上でも効果的な方法のひとつです。 あなたが話を聞いている時、 相手の話の文脈とその話し方にギャップはないか、 相手の気持ちをいったん受け止めて聞いているか、 相手にあなたが真剣に聞いてくれていると伝わっているか、 などを確認してください。 さらに詳しくは「コミュニケーション能力を高める方法。パート2。~アクティブリスニングとは?~」を参考にしてください。 ◎ メンタルヘルスについて理解を深める。 相手が何に苦しんでいるのか、どうしてそのような症状になるのか、わかっているのとわからないのとでは、全然違います。 相手に対してあなたがどうして良いかわからないというストレスレベル、相手が理解されていると感じるレベルが違ってきます。 相手から聞いたことや、あなたが感じる相手の症状から、どういう気持ちになったり、どういう行動をとりやすくなるのか、調べてみると合点がいく瞬間があるはずです。 そしてそこからあなた自身どうすればいいのか、何も知らないときよりは動きやすくなるでしょう。 ただし、専門家に相談や診断を受ける前に、絶対この精神病だ、などと決めつけるのはやめましょう。 ◎ 専門家のサポートの選択肢があることを話す。 精神的に辛い思いをしている人が見ている世界はとても狭くなっています。 ネガティブな考えに囚われて、自分だけ暗闇に取り残されたようです。 そして、最悪の選択を選ぶこともあります。 そんな時にもし少しでもその辛い状況から抜け出せる方法があればそれに挑戦したいと思うかもしれません。 その選択肢として、カウンセラーなどの専門家に相談できることを提案してみてください。 ただし、強要はダメです。 その選択肢があるということを知らせるだけです。 本人には心の準備やそのタイミングがあり、無理やり行っても効果がないことの方が多いからです。 選択肢が他にもあることを知らせるだけでも気持ちが楽になることがあります。 ◎セルフケアを怠らない。 精神的に辛い思いをしている誰かと関わるとき、あなた自身がしんどくなるのは自然です。 精神的に追い詰められているとき、周りからみたらその人は自己中心的なふるまいをしているように感じたりします。 どれだけ相手を元気づけても、気持ちを軽くする方法をあなたなりに伝えても、相手は中々実行できないので、それに付き合うのもあなたのストレスになったり、人の話に耳を傾けない頑固な人だと感じてイライラすることもあります。 さらに、マイナスな感情のパワーはとても強く周りを巻き込んでしまいます。 だから、あなたの時間、あなたのやりたいことは無視しないでください。 必ずセルフケアを忘れずに行ってください。 あなたがリラックスしたり楽しめることをして、ネガティブなパワーに圧倒されないようにケアをしてください。 次回のブログでさらに詳しく「メンタルヘルスに問題を抱える人を支える人たちのセルフケアの方法」を書きたいと思います。 あなたの大切な人が精神的に辛い時、どうにかしたいと思うのは自然で、あなたの優しさでもあります。 相手に寄り添って話を聞く、その辛い気持ちによってどんな影響があるのかを調べる、選択肢を増やす、自分のケアを忘れない、など今あなたにできることを考えてみてください。 その姿勢が相手に伝わるだけでも、相手の気持ちは少しでも軽くなるはずです。

How to Support Someone Who Has a Mental Health Issue

Do you know someone around you who is having emotional problems? Is it a family member or loved one of yours that you want to help but don’t know how to support? If you are able to be there for the person with a feeling of wanting to help in any way, that person isContinue reading “How to Support Someone Who Has a Mental Health Issue”

あなたの考えは本当に正しいのか?

私たちは自分の持っている考えを基に行動します。 子どもを幸せにするにはしっかり稼がなければいけないので仕事を何よりも優先させる、人と話すのが苦手だから人の多いイベントなどは避ける、あの人は私のことが嫌いだから私も近づかないようにする、などそれぞれの考えや価値観で日々の決断と行動が決まります。 自分の価値観を理解しそれに沿って行動することは大切です。 ただ気をつけなければならないことがあります。 それは、その考えがいつも正しいとは限らないということです。 正しい、とはそれがあなたやあなたの大切な人たちにとってプラスになるかどうか、という観点で話します。 その考えや行動があなたにとって正しいと感じることであったっとしても、実はあなたに関わる周りの人たちにとってはそれはただの思い込みであったり、根本から間違っている場合もあります。 そうであった場合、あなたの行動が空回りになったり、自分や周りを傷つけてしまうことにつながることがあります。 逆に、そのことに気付くことで行動を振り返り、状況を良くすることができます。 以前にも書きましたが、思考は事実と意見からなり、その自分の意見があたかも事実だと捉えてしまうことが多々あります。 そして、その事実でないこと(=思い込み)が現実に起こったりして、それみたことかとやっぱり自分の意見は正しい、と強く信じてしまうことがあります。 でもそれは実はあなたのその思い込みが行動に反映され、事実にさせてしまっている時があるのです。 その、自分の考えを現実化してしまう心理状態のことを自己達成的予言といいます。 何か目標があり信念をもってそれを現実化させることは素晴らしいことですが、根拠のないネガティブな思い込みを現実化させてしまおうとするのは自分自身を追い詰めてしまいます。 今回はその自己達成的予言について、そしてその対処法について書いていきたいと思います。 では、自己達成的予言がどのように起こるのかを見ていきましょう。 まず良い効果をもたらす例から。 ある病状のある患者さんに、特に有効成分が含まれていない薬を治療薬といって飲ませると、その病状が良くなったり副作用が出たりするいわゆるプラセボ効果。 これはその薬が良くしてくれるという期待と信じる思いがその効果を発揮させていると考えられています。 思考→「お医者さんが処方してくれた薬なのだから効くに違いない。」 行動→薬を飲む。 結果→「元気になってきた気がする、薬のおかげだ。」 逆にマイナス効果になってしまう例。 例えば、特定の誰かがあなたのことを良く思っていないとあなたが感じていたとしましょう。 思考→「あの人は私にだけ冷たいからきっと私のことが嫌いなのだろう。」 行動→できるだけその人を避けるようになる。嫌な態度をとってしまうこともある。 結果→相手はあなたの嫌な態度に気分を害し、あなたに近づかなくなる。 思考→「やっぱりあの人は私に対して態度が悪い。私の考えは当たっている。」 実際→相手は実は人見知りで最近知り合ったばかりのあなたに中々話しかけることができず、仲の良い友達ばかりと会話をし、それをあなたは冷たい態度をとっていると解釈した。 そこであなたもできるだけ避けていたら、相手もあなたが良く思っていないと感じ、余計に距離を置くようになる。 そこでもし、あなたの考えが「あの人と仲良くなりたいけど中々私と話してくれないな、もしかしたら初めての人は苦手なのかもしれない。」だったとしたら、あなたの行動はどうなるでしょうか? あなたが仲良くなりたいという願望をもっていて、相手の人見知りの可能性を少しでも感じたとしたら、あなたから話しかけるという行動をとるのではないでしょうか。 そうすると相手との会話がはずむかもしれません。 このように、あなたの考えで起こした行動で相手の思考と行動にも影響していることがわかります。 もちろん、行動を起こして失敗したり期待と違っていたりすることもあるかもしれません。 でも、勝手な思い込みで物事を判断したり、また、誰かの気持ちを決めつけてしまっては、あり得る可能性を見えなくしてしまったり、周りに自分の考えを押し付けてしまうことにもつながります。 あなたが家族の最善を思って仕事を優先させていたけど実は一緒にいる時間をつくることが何よりも家族の幸せだったとか、人と話すのが苦手だと思っていたけど実は特定の誰かと話すことが苦手だけだったとか、思い込みで違う行動が起こせず気付かないでいることは結構あると思います。 自分とはこういう人間でこういう考えをもっている、というスタンスは良いことですが、時に柔軟に考え方を見直すことも、人と気持ち良く関わる上でも、自分が生きやすくなるためにも大切だと私は思います。 ひとつの思考があなたの行動にどのように影響するのか理解し、そしてあなたの行動がどのようにあなたや周りの人たちに影響するのかを考えてみてください。 そして、もしあなたがなんか違うなとか不快な気持ちになるのなら、考えや行動を少し変えてみるのもひとつです。 そうすることで新しいものが見えてきて、そのモヤモヤを解消できるかもしれません。

Is What You Think Really True?

We behave based on thoughts that we have. They may be thoughts like, “I need to earn enough money to make my children happy, so I put work first and foremost,” “I am not good at talking to people, so I avoid events with crowds,” or “That person doesn’t like me, so I stay awayContinue reading “Is What You Think Really True?”

回避行動は本当に良くないことなのか?

結論から言います。 逃げること、避けることは必ずしも悪いことではありません。 それは過度にストレスを抱えないための対策にもなるからです。 ただし、その避け方が上手くできていないと、逆に精神的に良くない結果をもたらすことになります。 まず、回避することとはどういうことなのでしょうか。 自分にとって不快なことが起きそう、きっと嫌な思いをするだろう、と感じる時にその状況を避けるために違う行動をする、もしくは何もしないことを言います。 先程も書きましたが、避けることは悪いことではありません。 PTSDや不安症を抱える人たちは、自分の感情を脅かす場面やきっかけになり得るものに対して特に敏感で、それらを避けようとします。 それは自分を守るため、精神的に完全に崩れてしまわないための防衛本能でもあります。 そういった症状がなくても、過去の辛い経験などが原因でもう二度と同じような辛い目にあいたくない、などの気持ちから特定の物事や人を避けることもあると思います。 ただし、避け続けることで精神的に逆効果をもたらすことも多々あります。 そこで、ストレスになりそうな状況を避ける場合、精神的にマイナスにならないようにするための条件があります。 それは、自分がなぜ避けているのかという理由、その行動による自分への影響を把握し、気持ちをコントロールできている、ということです。 人は、自分でその状況をコントロールできていると感じることで、ストレスフルな状況にも感情を落ち着かせうまく対応できるのです。 では、その状況でのコントロール感覚がないまま、ただ必死に避けようとすることがどう精神的に影響するのでしょうか。 まず、根本的な不安はいつまでも解消されることはありません。 もしあなたが人前で話すことに自信がなく、プレゼンテーションなど、とりあえずそういう状況を避けているとします。 避けることでストレスから自分を守ることはできますが、そういう状況に対して常に緊張や不安を抱え、避けることばかりにエネルギーを使い、常に心が疲れてしまうことになります。 そして挑戦することを忘れてしまいます。 完璧でなくていいのです。 少しずつ練習したりその場に自分を慣らすことでそれが自信になり、不安が軽くなっていきます。 さらに、学校や会社などでどうしてもやらなければならない場合、それを避けようとすると辞める選択しかないかもしれません。 それは自分をさらに追い詰めてしまうことにもなりかねません。 次に、避けることで人とのつながりが失われてしまう恐れがあります。 例えば、人にどう思われるのか常に気にしてしまうため、誰かとの会話を極力避けようとしていると、人との交流が途絶えてしまったり、引きこもりになってしまうこともあります。 心を許せる誰かがいること、深い関係ではない誰かとでも交流することは、ストレスを自然に軽減してくれ、生きる楽しみを増やしてくれます。 完全に孤立してしまうことは、社会で生きていくことに苦しさや辛さを感じることにつながってしまいます。 望んで孤立したい人はあまりいないのではないでしょうか。 そして、嫌な思いを避ける、あるいは少しでも気持ちを上げるために別の行動をとることで、結果的に体に害をもたらしたり、精神的に追い詰めてしまうことがあります。 例えば、過度の飲酒、薬の乱用、無防備な性行為など。 その時は気持ちを良くしてくれるかもしれませんが、その影響でやるべきことをやれずそんな自分を責め立てたり、どうしようもない状況にさらにストレスがかかり絶望したり、と気持ちが軽くなるどころか状況の悪化につながることも少なくありません。 深く考えず、ただがむしゃらに嫌なことを避けようとしている場合、これらのような精神的にマイナスなことが起こり得ます。 そこで話を戻します。 効果的に不快な状況を避ける方法、つまり自分がその状況を避ける理由と避けることによって出てくる影響を知ることが大切です。 そのために自分に問いかけてみてください。 あなたが避けようとしている状況、物事あるいは人は、あなたが精神的に成長しようとする過程のジャマになるものですか? ストレスにはいいものと悪いものがあります。 良いストレス、ユーストレスといいますが、それらは新しい環境で物事を始めようとする時に感じるものであったり、あなたのモチベーションを上げる燃料になったりします。 逆に悪いストレス、ディストレスは、会社をクビになる、大切な人を亡くす、など気持ちが辛くなるものをいいます。 それを踏まえて、あなたが避けようとしている状況で、あなたはどちらのストレスをより強く感じますか? もしディストレスしかないのであればそれは避けてもいいのではと私は思います。 もちろん乗り越えたい辛い状況、避けられない苦しい時間は誰もが経験することで、それはゆっくりでも受け止めていくしかありません。 でももし事前に避けられるのであれば、そうすればいいと思います。 逆に、少しでもユーストレスの要素があるのであれば、少し考えてみましょう。 それをこなすことでストレスを感じ、少しは嫌な思いをするかもしれないけど、その先に成長できるもしれない可能性があるのなら、避けずに挑戦してみる価値はあります。 避けることで守れるもの、挑戦することで得られる対価などを考え決断してください。 そしてもう一つ、回避方法で別の行動をとるときの自分を振り返ってみてください。 不快な気持ちを避けるためにまたは気持ちを上げるために、結果的に心身に悪影響のあることをしていませんか? その行動で不安やストレスは解消され、長期的に良い気持ちを維持することができますか? そうでないのなら、その行動を変えましょう。 誰かに気持ちを聞いてもらう、運動をする、好きな音楽を聴く、お気に入りの場所に行く、など長期的にも自分の心と体に良い影響になる行動を模索してそれと取り換えてください。 シンプルですぐにできることなら尚更良いです。 不快な気持ちになりそうな状況を避けることは自然で本能の行動でもあります。 ただし、その理由や影響も考えずひたすら避け続けることは、私たちを精神的に追い詰めることにもなり得ます。 回避行動をとるのなら、それをしっかりと把握して、自分自身の行動と感情をコントロールできるようにしましょう。

Is Avoidance Really a Bad Idea?

Let me start with a conclusion. Running away and avoiding is not necessarily a bad thing. That is because it can be a strategy to not be excessively stressed. However, if the avoidance is not done well, it can have the opposite effect, which can result in negative psychological consequences. First of all, what doesContinue reading “Is Avoidance Really a Bad Idea?”