メンタルヘルスの問題を抱える人と話すときに避けた方がいい言葉とは?

誰かが精神的に辛い思いをしているとき、心配な気持ちや少しでも元気になってほしいという思いから、言葉をかけることありますよね。

そんなとき、どんな言葉をかけたらいいのか分からない人も多いと思います。

実際のところ、無理に話そうとせず、ただ傍で話を聞くだけでも相手の気持ちは楽になります。

ただ、何か言って楽にしてあげたいという気持ちもわかります。

そんな時は言葉を選びましょう。

良かれと思って言った言葉が、実は相手を傷つけたり、逆に負担になったりすることもあるからです。

私たちはそれぞれ、価値観や生きてきた環境などが違います。

それらによってつくられる物事の受け止め方も人それぞれ違い、どう解釈するかがその人の精神面に影響します。

なので、話をするなら自分の目線のみで話をするのは控えましょう。

詳しくは、精神的に辛い思いをしている相手の話を聞く姿勢として「メンタルヘルスの問題を抱える人をサポートするには?」を参考にしてください。

相手を元気づけようと咄嗟に出る言葉や相手のことを考えて選んだ言葉ですら、相手を余計に苦しめてしまう言葉があります。

そうならない為に避けた方が良い言葉を見ていきたいと思います。

  • 責めの言葉

直接的でも間接的でも相手が悪いように話してしまう。

例えば、「それって自分勝手な考え方だと思うよ」「人の気持ちも考えてみて」「そんな顔してたら周りも暗くなるよ」など。

精神的に辛い時、思うように行動できずに生活に支障がでることは多々あります。

ふと考え事をするだけでもその時やっていることに集中できないように、辛い状況が続いていると周りのことを気にかけることは非常に難しいです。

自分の気持ちですら混乱している中で、相手の気持ちを考えて行動することはできないと言っても過言ではありません。

そして、誰かに迷惑をかけているのでは、こんな自分ではだめだ、という思いは本人が一番強く持っています。

その為、注意するような言葉を相手にかけても逆効果になってしまうだけです。

  • 励ましの言葉

「あなたならきっと大丈夫」「時間が解決してくれるよ」「頑張れ」

これらの言葉には根拠がありません。

その場しのぎの励ましは相手にとって何の力にもならず、状況は変わりません。

それよりも、「辛いよね」「今まで頑張ってきたんだね」など、相手の気持ちをあなたの口で伝えてみて下さい。

相手はわかってくれる人がいると感じ、安心するはずです。

もちろん口先だけではなく、相手の話を聞いた上であなたがそう感じたことを相手に伝えてください。

  • アドバイス

あなたが過去に困難を乗り越えた方法を相手も同じようにしたら良くなるのでは、と善意でアドバイスをすることありませんか。

例えば、「ポジティブに考えようよ」「そういうときは~するべきだよ」など。

頭ではわかっていてもそれができないから苦しいのです。

それは相手にとって、前を向こうと頑張っているのに努力しろよと言われているようなものです。

人それぞれに合った方法があり、あなたが乗り越えた方法が必ずしも効果的だとは言えません。

もしあなたがどうしても伝えたいのなら、「~するべきだ」と断定するのではなく、こういう方法もあるよ、と相手の選択肢のひとつとして話すことで、意見の押しつけになるのを防げます。

  • 比較の言葉

心の痛みは誰かと比べることはできません。

「みんな同じように悩んでるけど頑張ってるよ」「○○に比べたらあなたはマシだよ」「そのくらいのことで落ち込まなくていいよ、私なんて~」と言われたら、自分の悩みなんて大したことないのかな、とその一瞬は思うかもしれません。

ただ、そう言われて問題を解決しようというやる気がでるわけではないし、「こんなことで悩んでる自分はなんて情けないんだ」とさらに自分を追い詰めてしまうことにもなり得ます。

誰かにとって些細に見える悩みでも、違う誰かにとっては重大で日々の生活に支障がでてしまうほどの悩みもあります。

相手の悩みを誰かのそれと比べて軽視するような言葉は避けましょう。

悩んでる誰かをみて、元気になってほしいという気持ちから言葉をかけようと思うあなたはとても優しいと思います。

ただ、言葉の種類によっては相手を逆に追い詰めることもあります。

自分の目線で相手の気持ちを決めつけたりアドバイスしたりせず、相手の立場からその気持ちを聞くようにしましょう。

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