人のあら探しばかりしてしまうのはなぜ?

人と接している時、相手の嫌なところばかりが見えてくることありませんか?

この人はこういうところが良くない、私だったらこうするのにな、と心の中で思う。

また、そのことを相手に直接言ったり周りの人たちに話したり。

考え方や物事の取り組み方は人それぞれで、自分のやり方と違っていればそういう風に思うことは自然なことです。

ただし、色々な場面で日常的に誰かの行動を批判的に捉えてしまっていたら、それは人のあら探しであって、良い人間関係をつくる妨げになる行為です。

誰かに自分のダメなところばかりを指摘されて良い気分になる人は中々いないと思います。

そして、そういう相手と仲良くなろうとか、その人の言っていることをちゃんと聞こう、とか思うことも中々ないでしょう。

その結果、良い人間関係も深い関係も築くことは難しくなり、孤立してしまうことにもなります。

あら探し、つまり人の行動や考え方を常に批判的に見てしまうその理由とは一体何なのでしょうか。

それは精神的な問題からきているのかもしれません。

◎完璧主義

何でも100パーセント完璧に物事をこなしたい。

完璧主義は物事をきっちりすることなのだから、良いのでは?とも思われがちですが、実は精神衛生上あまり良いものとは言えないのです。

完璧主義の人は、理想を達成させるために自分に厳しくありますが、その分他人にも厳しい。

自分の思い通りの結果になるように相手にも行動してほしい為、それと違ったら指摘したり激しく非難したりすることもあります。

そしてまず、全てを完璧にすることは難しく、どのように物事を達成したら完璧、という基準は人それぞれ違います。

自分だけの理想基準を強くもっていることで、それに沿わない誰かのやり方や考え方が自分のそれを妨害しているように感じ、否定的にみてしまうのです。

完璧主義が精神的にどうして良くないのかについて、「全てを完璧にこなしたいあなたへ」に詳しく書いているので参考にしてください。

◎劣等感

人と比べて自分の方が劣っているという思いが強い人は、あら探しをする傾向にあります。

私たちはみんな劣等感を感じることが苦手だからです。

誰かの間違いや良くないところを指摘してそこに注目を集めさせることで、自分の自信のないところや嫌いな部分を隠そうとするのです。

ちなみに、劣等感を強く感じている人は、自分と誰かを比べてばかりの人だと私は思います。

なぜなら、自分と比べる時に常に自分の理想を叶えている誰かに注目してしまうからです。

しかもその人の努力や失敗などを見ずに表面的なキラキラした部分だけを見て。

それではいつまでも劣等感が消えることはありません。

誰かと比べるのではなく、過去と現在の自分自身を比べることでいかに自分が成長したのかを振り返ることの方が大切です。

◎自己肯定感が低い

劣等感が強いのと同じように自分に対する評価が低いと、自分の嫌な部分ばかりが気になります。

その心の状態が続くと、自分を常に否定することになり、結構なストレスがかかります。

そこで、周りの誰かの失敗や良くないところを見つけ、自分に対する嫌な気持ちを少しでも軽くしようとするのです。

誰かの評価を下げて自分の存在価値を維持しようとしても、自分への見方が変わらない限り自己肯定感は低いままです。

自分を守るためにあら探しをしていることに気付いたら、一度止まってあなた自身に対する考え方を見直してみてください。

◎マイナス思考

マイナス思考のクセがあると、物事をまず悪く捉えてしまいます。

どれだけ良いことがあってもそれを過小評価し認めようとしません。

そして、自分にとってマイナスのことを探し出すことが得意です。

それは自分の中だけでとどまらず、周りの人たちにも同じようなことをしてしまいます。

マイナスのことばかりに気をとられ、意識的か無意識的か、無理やり悪いところを作り出すこともあります。

マイナス思考は私たちの心にストレスを与え、うつや不安症に発展することも珍しくなく、改善するべき思考です。

考え方はクセであり、気付かないうちにその思考に行動が左右されています。

もしあなたが人のマイナスな部分ばかりに気をとられてしまうなら、そのクセがあるのかもしれません。

「マイナス思考を変える4つのステップ。を参考にして、その思考と向き合ってみて下さい。

◎共感力が低い

「共感する」ということは相手の目線で物事を見ることができる、ということです。

自分の考え方や価値観のみで物事を判断していると、他の人たちの行動がそれらと違っていたら、どうしてそんな考え方になるんだと批判的になります。

人によって色々な価値観があり、違った考え方を持っています。

自分のそれと違った時、批判的になるのではなく、いったん相手の目線を想像してみてください。

共感力を高めることでコミュニケーションがスムーズになり、考え方の違いで毎回イライラするというようなストレスを減らすこともできます。

あら探しばかりしていると、周りから孤立し、あなた自身が疲れてしまいます。

誰かの間違いや失敗、良くない部分が常に気になったり指摘したくなるのなら、どうしてそうなるのか、人との関わり方の傾向や物事に対する考え方を振り返ってみて下さい。

実はそこに意外な理由があるのかもしれません。

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