ストレスマネージメント~あなたの対処方法はどのタイプ?~

ストレスを感じた時、私たちは何かしらの方法でその影響を軽くしようとします。

それは大きく分けて二つの対処法があります。

一つ目は、気持ちに目を向けた対処法。

二つ目は、問題解決に目を向けた対処法。

まず、気持ちに目を向けた対処法。

これは、ストレスによる感情の変化をできるだけ抑えてコントロールする方法です。

例えば、仕事がうまくいかないときカラオケで歌ってモヤモヤを発散させたり、週に1回ヨガに行って心身をスッキリさせたり、好きな場所に出かけてリフレッシュさせたり、気持ちを落ち着かせようとする行動でストレスに対処します。

二つ目の問題解決に目を向けた対処法は、その名の通り、ストレスの原因になっている問題を解決しようとする方法です。

例えば、もし仕事で失敗したならその原因を探り反省して次からは同じミスを起こさないように努力をする、孤独を感じたら誰かと会う時間をつくる、など具体的にその問題に取り組む行動をしてストレスを解消する方法です。

多くの研究では、気持ちに目を向けた対処法よりも問題解決に目を向けた対処法の方が効果的であると言われています。

その理由として、気持ちを楽にする方法に、結果的にストレスを与えてしまうことがあるからです。

例を挙げると、お酒や薬などで気を紛らす、言いたい事を言わずに自分を抑える、陰で文句を言いまくる、暴飲暴食などがあります。

その場はストレスを発散もしくは軽減することができるかもしれませんが、長い目で見ると、ストレスの元になる原因は解決されることもなく、飲酒などでの疲労、自分を出せないイライラ、愚痴ばかり言って周りが離れていく、食べ過ぎで体調を崩す、など、さらにストレスを抱えることになってしまうことにもなり得ます。

その一方で、問題解決に焦点を当てた行動は、その時は踏ん張る精神が必要で、客観的に物事をみる姿勢や冷静な判断も必要になってきますが、問題を解決することでストレスをなくすことにつながります。

だからストレスの対処法としては問題解決に目を向けた対処法の方が有効だと言われているのです。

ただし、だからといって、気持ちに目を向けた対処法を無視していいわけではありません。

感情を落ち着かせずに問題解決に取り組む姿勢にもっていけるでしょうか?

それに、ストレスの元になる問題を解決することは、その問題にもよりますが、魔法のように一瞬でできるわけではありません。

どうにかしようと奮闘している間も気持ちの整理やコントロールすることは必要です。

結論、問題解決に向けて何をすればいいのか考え行動しながら、気持ちへのストレスをできるだけ軽くする行動も同時にとることがストレスへのベストな対処法だと思います。

では、それぞれの対処法においてどのように取り組めばいいのか見ていきましょう。

-気持ちに目を向けた対処法-

1.ストレスを感じている時の気持ちに気付く。

まず、自分の気持ちに敏感になりましょう。

不快な気分や、いつもと違う気持ちになったら、何らかのストレスを受けているかもしれません。

ストレスにも良いものと悪いものがあり、どちらにしても気持ちを揺さぶります。

新しい生活を始めるときの緊張感やウキウキした気持ち、大切なプレゼンの前の不安で逃げたくなる気持ち、好きな人と話していてドキドキする気持ち、期日までに支払いをしなければいけないプレッシャーに押しつぶされそうな気持ち、などなど。

あなたがどのような状況でどのような気持ちになっているのか、無視せずありのままを感じてみて下さい。

2.気持ちを外に出す。

あなたがどんな気持ちになっているのか分かったら、次はそれをあなたの外に出しましょう。

文章で気持ちを書いたり、実際に声に出して、自分の目で耳で改めて理解してみてください。

そうすることで客観的に自分を見ることもでき、自分への理解が深まります

自分の今の気持ちの状態がわかると、その気持ちに対してコントロールしやすくなります。

逆にわかっていないと、思いもよらぬ行動に出て状況が悪化してしまうこともあります。

自分の気持ちをいったん外に出して心の整理をしましょう

3.好きなことや気持ちがリフレッシュできることをする。

気持ちに目を向けた対処法は、少しでも気分を軽くするための方法です。

あなたの好きなこと、気持ちが良くなることをしましょう。

ただし、先ほども書いたような、その場しのぎの快楽しか感じれないことは逆効果になってしまうので避けましょう。

体を使ったりマインドフルネスを意識した行動は、ストレスに強くなる効果もあるのでお勧めです。

-問題解決に目を向けた方法-

1.ストレスに感じている理由を探る。

あなたが何故ある物事に関してストレスを感じているのか、その理由を考える時間をつくってください。

大好きな人を亡くして悲しい、辛い、など考えなくてもわかることもあるかもしれません。

でも、なんかイラっとするな、不安だな、とふと感じるときなど、はっきりと理由がわからないこともあります。

ストレスを感じる場所、時間、状況などを観察して原因を断定してください。

例えば、誰かと話をしていて居心地が悪いなと感じたのなら、相手の言動やそれに対する自分自身の受け止め方、距離感、相手に対する印象や見方、などを考えてみて下さい。

そうすることで、どうしてあなたが居心地が悪いのかがみえてきます。

2.原因にむけての解決策を考え、行動する。

原因がわかったら、それに対してどうすればストレスを軽減することができるのか考えましょう。

自分ひとりで解決できなさそうなら誰かに助けを借りましょう。

目標が高すぎてプレッシャーを感じているのなら目標を小さなステップに分けてひとつひとつこなしていきましょう。

意見の食い違いでモヤモヤしているのなら、その相手としっかり話し合いましょう。

苦手な相手と無理やり一緒にいることはしなくてもいい、避けることも解決策のひとつです。

過去のブログ「ストレスマネージメント~4つのA~」でどのようにストレスに対応できるのかを4つのAから始まる方法で説明しているので、そちらも参考にしてみてください。

ストレスを感じたら、意識的にか無意識的にか、どうにか対処しようと私たちは行動します。

それがどういう目線で対処しようとしているのかを知り、気持ちを落ち着かせる方法と問題を解決する方法のバランスをとりながらストレスにうまく対応していきましょう。

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