人の目を気にしない5つの方法

人からどう思われているのか、自分の行動や見た目は周りの目にどううつっているのか、私が何かすれば、変な人とか嫌な奴、ってきっと思われるに違いない。

人が集まる場では異常に心臓がバクバクしてうまく呼吸ができていないように感じる。

恥ずかしい思いをするぐらいなら、人前では何もしない方がましだ。

このようなことを考えたこと、もしくは経験したことはありますか?

これは、恥ずかしがり屋の性格だから、と思いがち思われがちですが、こういった経験が、あなたの日々の生活に支障をきたしたり、あなたに多大なストレスを与えているのなら、心の問題が起きているのかもしれません。

人と関わる公共の場で、周りから悪く思われるのではないかと極度に不安な気持ちになったり、その不安の為にそういった場を避けたりしている状況が6か月以上続いていると、社交不安症の可能性があります。

社交不安症は、精神疾患の診断・統計マニュアル第五版(DSM-5)の不安症のカテゴリーに分類され、精神病として扱われています。

日本では対人恐怖症といわれることもありますが、対人恐怖症は正式な疾患名ではありません。

(注意:診断は自己判断ではなく専門家(精神科、心療内科)に相談してください。)

ここで言いたいのは、恥ずかしがり屋だからと自分を納得させようとせず、極度の不安で苦しんでいるなら、カウンセラーや心理士、精神科医に相談するほどのものであるということです。

相談するほどのことではないが、人にどう思われているかがものすごく気になる、その不安のせいで思うように行動ができない、常にびくびくしている、などと悩んでいる人は少なからずいると思います。

ここでは、そういった悩みが少しでも軽くなるように、人と関わる際の不安に対処する方法を5つ紹介したいと思います。

1.ドキドキする気持ちは心が準備している証拠だと言い聞かせる。

人前に出たり、新しい人たちと交流する、などの苦手な場に行かなければいけない時、不安でたまらなく心臓がドキドキします。

そんな時、そのドキドキを、不安だから、嫌なことが起こりそうだから、という解釈をやめ、これから難しいことに挑戦するのに心が準備しているんだ、と考え直してみてください。

いわゆる「武者震い。」

日本には良い言葉がありますね。

苦手なことをする時、できるかどうかわからない時、そんな時に不安になるのは当たり前のことです。

誰でも緊張し、ドキドキします。

それを嫌なサインと捉えると、怖気づいてその場を避けてしまい、結果、後悔をしたり自分を責めてしまうかもしれません。

逆に、ドキドキするのは自然なこと、これは私にとってのチャレンジなんだ、と解釈すれば、少し楽になり逃げ腰にならずにすむのではないでしょうか。

2.人の気持ちを勝手に予想しない。

私たちはみんな共通して人の心はよめません。

さらにあなたに対する誰かの気持ちを予想して毎回的中させるなんてもってのほかです。

大預言者ノストラダムスでも無理ですよ。

しかし、私たちは想像力が豊かな為どんどん妄想をふくらまし、その結果、勝手に落ち込んでしまいます。

あなた以上にあなたのことがわかっている人はいないのです。

誰かが私のことを悪く思うだろう、と予想して決めつけることをやめましょう。

3.セルフトークを良いものに変える。

「人前でスピーチするなんて、私には絶対無理だ。」

「私のこんな悪い顔色をみせたら嫌がられるに決まっている。」

「すぐに顔が赤くなる私を見てみんなおかしいと思っているはずだ。」

不安な時、私たちは何もかもを悪い方ばかりに考えてしまいます。

そして、それを何度も心でつぶやいたり、口に出したりして、知らない間に自分をそういう人間にしてしまっているのです。

これをネガティブセルフトークといいます。

「私たちは私たちの考えたようになる。」という言葉もあるように、これらは損する考え方です。

自分を悪く言ってしまうと、脳がそう認識してしまい、過度に緊張してそれが失敗につながったり、自信を奪ったり、回避したりと、そのネガティブなメッセージに伴う行動をとろうとします。

つまり、そういう自分にあなた自身がしてしまうのです。

だからやめましょう。

嘘でも自信がなくても、言葉だけは明るいものにしましょうよ。

誰も聞いていないのに自分を悪く言って責め立てる必要ってありますか?

明るい言葉、ポジティブセルフトーク、を使うと気持ちが変わります。

行動が変わります。

新しいメッセージを受け取った脳が伝達の配線を組み直し、「できない」から「できる」に切り替わってくれるからです。

極端に変えろとは言いません。

むしろネガティブセルフトークが極端なんです。

あなたがこれなら信じられるかな、というようなものに変えてみてください。

例えば、「人前でスピーチするなんて、私には絶対無理だ。」を、「人前でスピーチするなんて難しいし、緊張してうまくできないかもしれない。でも私の言いたい事をみんなに聞いてもらえるチャンスでもある。ちゃんと練習すればきっと大丈夫。」というようなものに。

あなたの頭にある、そのいっぱいのネガティブセルフトークをポジティブなものに変える練習をしてみてください。

4.マインドフルネス・リラクゼーションテクニックを使う。

マインドフルネスとは今の一瞬一瞬に心を向け、今起きていることをありのままに受け入れることです。

不安な気持ちは、過去の経験と未来の出来事に対するネガティブな予想からつくられます。

今起きている事に集中することで、不安な思いを考え込む時間とそのストレスを軽減してくれます。

マインドフルネスって何?に活動例を載せているので、詳しく知りたい方はチェックしてみてください。

これに加え、気持ちをリラックスすることも不安を軽減するひとつの方法です。

不安な時、私たちの体はその緊張で固まってしまっています。

心と体はつながっているので、体からリラックスさせて、気持ちもリラックスさせましょう。

鼻から空気を吸って口からゆっくり息を吐く深呼吸。

肩などにわざと力を入れた後に一気に力を抜いて筋肉をリラックスさせる方法。

全身のストレッチ。

などなど。

体の緊張をほぐすことができれば、気持ちも自然に楽になります。

さらに詳しく知りたい方は「不安を和らげる5つのリラックス方法」を参照してください。

5.最悪の事態を想定して実験してみる。

先ほどにもお伝えしたように、人間は想像する生き物です。

そして、不安であればあるほど、悪い状況を想像します。

想像するななんて言われても中々難しいものですよね。

わかりました。

ではあなたにとって最悪の状況を想像してみてください。

例えば、知らない人が多い食事会に友達から誘われ、断り切れなかった、としましょう。

そこで一体何が起きてしまうでしょうか。

そこで初めて会った人に自分から勇気をもって話しかけたけど無視され、それを見ていた周りの人たちにバカにされて笑われ、自分の友達にさえ恥ずかしがられ知らない人のふりをされてしまった。

あなたにとってはこんなの最悪じゃない、もっと嫌なことがあるんだ!と言うかもしれません。

それはお任せします。

とにかく最悪の状況を考えたとしましょう。

その状況を頭のスミに置いて、食事会に行きましょう。

そして、実際に本当にそれが起きるのか試してみるのです。

最悪の事態というのは私たちが思ってるほどそうそう起きません。

なので、それが起きない、ということをあなた自身で実験して証明してほしいのです。

そうすることで、あなたの次からのネガティブな想像を少し和らげることができます。

もちろん可能性として、この方法であなたが傷ついてしまうこともあり得ます。

その為、試すのがこわい場合は、まず友達や家族、親しい人、もしくはカウンセラーの力を借りてください。

あなたにとっての最悪の事態を聞いてもらい、可能であればその場についてきてもらいその実験を見ておいてもらう。

もしくは、練習してイメージしてみます。

何度もイメージして最悪の事態以外の周りの反応や状況を探してみる。

ただし、あまり辛くなってしまわないように、無理をせずあなたが安心できる環境で、あなたのペースで行ってください。

最後に、一人ではうまくできない、やる気が起きない、やっぱり辛くなる、そんな時はカウンセラーや心理士に相談しましょう。

心理カウンセリングでは、極度の不安を感じなければならなくなった原因を共に探り、認知行動療法やエクスポージャー療法などをもとに、不安をなくしていくサポートをします。

社交不安症は治ります。

人と関わる事に対する恐怖で、毎日辛い思いをしているなら、一度相談してください。

または、対処法を試してみてください。

4 thoughts on “人の目を気にしない5つの方法

Leave a comment