全てを完璧にこなしたいあなたへ

完璧に物事を遂行する、ということは責任感を強くもち、意欲も高く、周囲の人からも信頼されます。完璧にこなせる、ということは羨ましい限りの性質ですよね。

しかしながら、常に完璧を求める、ということは、常にプレッシャーを感じ、自分はもちろん人の失敗や行動に対して苛立たしさを感じることにもつながります。

心理学的には、完璧主義は心の病気と関係性があることから、短所として扱われます。

完璧主義の特徴にその理由があります。

1.目標設定が非現実的に高い。

”夢は大きく!“なんて言いますが、目標が自分自身の能力をはるかに超えていると、中々達成できないですよね。

目標設定に現実性が欠けていることが多く、達成できないことに異常にイライラしたり、人のせいにしたり、失敗した現実を受け入れず落ち込んだり、と心に大きなダメージを受けます。

2.オールオアナッシング(全か無か)思考。

物事を成し遂げる多くの人たちには、自分が設定していた全ての目標を達成できなくても、その過程を楽しみ、いくつかの物事をやってのけたことに満足しています。

しかし、完璧を求める人たちは0か100か、で判断し、できなかったことのみに注目し、全て達成できなかった為に、何もかも失敗とみなしてしまう傾向があります。

その為、思った通りの結果を得られない限り、彼らは自分のことを失敗者、何もできないやつ、と落ち込んでしまうのです。

3.めちゃ批判的思考。

完璧主義の人たちは自分に厳しく他人にも厳しい。

こうでなければいけない、という自分なりの完璧なやり方があり、他人がその通りにしなければその事ががまんできなくて、細かいところまで注意してしまい周りを遠ざけてしまう事もあります。

物事を完遂できなかった時は、自分や他人が犯した間違いや達成できなかったことに対して、ひどく非難する傾向があります。

その結果、落胆し、時に自信を一切なくし、鬱状態になることも少なくありません。

4.失敗に対する恐怖がある。

失敗を好む人間はいないと思います。

しかし、失敗があるからこそ、そこから学び成功に繋げるものだ、と考える人たちは物事を成し遂げます。

そして、失敗した課程も楽しんでいます。

ところが、完璧=成功者、不完全=失敗者、の方程式が頭にあると、完璧にしなければいけないプレッシャーに押しつぶされそうになることもしばしば。

もし完璧にできなければ自分のエゴが傷ついてしまうからです。

完璧にできるのだろうかという不安も多く、その物事に取り組むことが遅れたり、やること全てを完璧に仕上げたい為、結局時間内に終わらせることができなかったり。

そして、その結果…、もうおわかりですよね。

これらの特徴が当てはまった方々、完璧に成し遂げようとすることは素晴らしいことです。

が、説明したようにあまりにそればかりを追求してしまうと、心が疲れてしまいます。

まず、誰もが目指す完璧なんてものは存在しません。

自分が完璧にやったつもりでも、他人から見たら何か抜けてるかもしれません。

そんなの当たり前です。価値観や物事に対する基準などは人それぞれ違います。

ゴールばかりに気をとられず、その過程での意味を見つけることが大切です。

日々下される評価や結果に心が疲れていると感じたら、目標設定を少し下げて、目標までの道のり自体にフォーカスし、100%ではなく、80%できたらいいんだ、とリラックスすることをお勧めします。

結果がどうであれ、あなたの努力は意味のあるものです。